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失語症って、なに?

「失語症」という言葉を、きいたことがありますか?

家族が?友人が?もしかしたら、ご自身が??
思いもよらない出来事に戸惑って、インターネットに救いを求めて画面を見つめている方も多いのかもしれません。
私たち言語聴覚士(ST)が担当する中でも、大きなウエイトを占める分野が失語症。

細かなことはいろいろありますが、基本的な定義は
『聴く』『読む』『話す』『書く』という、
言葉のそれぞれが、何らかのトラブルを起こしている状態です。

これは「脳」の病気が発端となって起こる症状です。
・脳卒中(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血)
・脳腫瘍
・脳外傷
・神経変性疾患
などが原因です。

今まで、「使う」という意識すらなかった言葉が、ある日突然、自由に使えなくなる。
本当につらいことで、場合によっては「朝まで元気に話していたのに」と、現実をなかなか受け入れられない方も少なくありません。

以前、失語症のリハビリで担当していた患者さんがお話していらっしゃった言葉が、とても印象的に残っています。
「言葉が話せるということが、こんなに素晴らしいことだとは思っていなかった。
だから、誰かの悪口をいったりして、言葉でだれかを傷つけるなんて、とんでもないことだと思います。」

<失語症の症状>
失語症にはどんな症状があるかというと
・理解することが難しい
・思った言葉が、思った通りに出てこない
(のどもとにつかえたように、名前が思い出せない)
・思った言葉とは、違う言葉になってしまう
・文字が書けない、計算がわからない
という症状が起こってきます。
もちろん、症状の軽い重いはありますし、全く同じという人はありません。

また、多くの場合は、「自分がうまくしゃべれていない」ということが分かることが多く、よりもどかしい、ストレスフルな状態です。
私たちも、時々とっさに物や人の名前が出てこないことがあると思いますが、それが、話すたびに起こると考えてみてください。
また、周りの人が話している言葉がよくわからない、というのも、患者さん本人にとっては、大きな困惑感、孤独感を感じることでしょう。

会話をするときには、思った言葉が出てこない、うまく伝わらないとなると、
お互いどんどん焦ったりいらだったりしてしまいますが、
まず、大事なことは、気持ちにゆとりを持つこと。
「言えるまで待つ」
「言えなくても、責めない」
簡単なようで、意外と難しいのですが、ぜひ、お互いに大らかな気持ちで会話していただけたらと思います。

ABOUT ME
ひび たかまさ
1981年11月生まれ。 言語聴覚士、旅行介助士、公認心理師、お寺の副住職、消防団員、合唱指揮者。病院勤務時代、第3子の誕生を期に5か月の育児休暇を取得。大いに自らの価値観が見直されるきっかけになった。 2022年、病院を退職し、個人事業として開業。病院・訪問リハビリ・塾講師などを兼務しながら、失語症者の支援が自分の主な役割だと感じている。
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